荷物を受け取っただけでは売買契約は成立しません

代金引き換え制度を悪用

ネガティブオプション(別名:送りつけ商法)自宅に勝手に品物を送りつけ、「返品の連絡がない場合には購入したものとみなします」という文書と共に払い込み用紙を同梱し、強引に商品の購入を迫る悪質な商法です。

売買契約が成立するためには、原則として売り手と買い手の双方による合意が必要となります。ネガティブオプションのように、業者が一方的に商品を送りつけてきた場合は、仮にそれを受け取ったとしても、その段階では契約は成立していませんので代金を支払う必要は全くありません。

冒頭の例のように「返品の連絡がない場合には購入したものとみなします」などの文書が同封されていたとしても、連絡する必要はありません。では送りつけられた商品の扱いはどうすればよいのでしょうか?

特定商取引法では、業者が商品を一方的に送りつけてきた場合、商品の送付があった日から14日間、あるいは消費者が業者に対して引き取りを請求してから7日間が過ぎると、商品を発送した業者は返品を請求できなくなります。

つまり14日間が過ぎれば、送りつけられた商品の処分は受け取った側が捨てるなり自由にしてよいということです。面倒ですが、送りつけられた商品を14日間は保管しておかなければなりません。

この例は、商品に払い込み用紙が同封されたケースですが、最近は郵便局の「代金引換制度」いわゆる「代引き」を悪用した手口が増えており、この場合は少々厄介となります。

平日の昼間に自宅に夫あてで商品が発送されてきた場合、「主人が何か頼んだのかしら…」とその場で確認をすることなく、代金を支払ってしまうことがあり、これが業者の狙いなのです。先の商品払い込み用紙の件と異なり、この場合は代金を支払っていることから、「この商品を買います」という意思表示がなされたと見なされ、売買契約が成立してしまうのです。

郵便局の配達員に代金を払ってしまった場合、郵便局は独断で代金を返金できないため、一度支払ったお金を返還してもらうことは困難なのです。業者に返金を要求しても、お金を騙し取るつもりで商品を送り付けた悪徳業者が返金に応じることはほとんどありません。連絡先を査証してることもあり、連絡すらつかないことがあります。

代引きで荷物が届けられたときは、身に覚えが無い限り荷物を受け取らない(代金を支払わない)ことです。「家族の誰かが注文したかもしれない・・・」と不安な場合でも心配ありません。商品は郵便局に持ってかえってもらっても、7日間は保管しておいてくれます。その間に実際に品物を注文したのかを確認し、そうであれば再配達をしてもらえばよいのです。